保育園

0歳児から保育園に預けるメリット・デメリット|利用する際のポイントも解説

2021.08.25
夫婦共働きや女性の社会進出が増加する中、0歳児の預かりを行う保育園の需要は高まっています。一方で、0歳児を預けることに抵抗がある方が多いのも事実です。実際に0歳児保育の利用を検討中の保護者に向けて、メリット・デメリットを詳しく解説します。利用する際に確認したいポイントなども紹介するので参考にしてください。
保育園に預けられるのは、認可・認可外を問わず最短生後57日目からです。

受け入れ対象月齢は各保育園が決めているため、生後3カ月~、生後6カ月~などの設定をしている保育園もあります。申し込み前に希望保育園の対象月齢を確認しておきましょう。

夫婦共働きが増加する中、0歳児保育の需要は高まっています。また、「0歳児から保育園に預ける」ことへの世間の理解も進んでいます。
東京新聞によると、東京23区における0歳児保育の申し込み・内定は2019年5月時点では6万6,342人でした。そのうちのほとんどの子どもが4月に入園するため、月齢にはばらつきがあります。

ボリュームゾーンとしては、月齢9~10カ月の入園です。子どもが1歳になったタイミングで復職するために、先に4月入園をして備える方もいます。
乳児保育とは、0~2歳を対象とする保育を指します。乳児保育の中でも0歳児のみが在籍するクラスを0歳児保育と呼びます。名前だけでは同じような印象を受ける「0歳児保育」と「乳児保育」ですが、保育対象となる年齢だけでなく、保育士の配置基準も大きく違います。

1~2歳児保育は子ども6人に対して保育士1人の配置基準ですが、0歳児保育は子ども3人に対して保育士1人の配置と手厚いです。
実際に0歳児での入園を決意した保護者はどのような環境や考えがあったのでしょうか。入園のしやすさ、職場環境など、理由はさまざまです。
0歳児クラスは、1歳児クラスから入園するよりも倍率が低いのをご存じですか。実は1歳児クラスの入園は、4月に0歳児クラスに在籍している子どもたちが進級するため、空きがほとんどない状態といえます。

1歳児クラスの入園は激戦となるため、0歳児クラスの時点で入園する方が安心だと、0歳児からの入園を決意した人も多いでしょう。
保護者の職場の決まりで、0歳児クラスの入園が必要な方もいます。例えば職場復帰の時期が決まっていたり、1年以上産休をとれなかったりする場合、0歳児クラスでの入園を希望します。
経済的な理由から働かなければならず、仕方なく0歳児保育を利用するケースも少なくありません。シングルマザーなど、働かなければならない方も多くいます。
・9:00 登園・朝おやつ・朝の会
ご家庭の都合に合わせて9:00までに登園します。水分補給もしくは朝おやつを食べて、主活動へとうつります。
・10:00~11:30 主活動
お散歩・園庭遊び・室内遊び・製作など、子どもの発達や興味に合わせた活動を行います。午前睡が必要な子は午前睡をとります。
・11:30 昼食
生活リズムに合わせて、昼食をとります。離乳食やミルクの量も月齢や発達に合わせて準備されます。
・12:30 昼寝
食事を終えたらお昼寝をします。しっかりと体を休められるように、眠る前に絵本を読む保育園もあります。
・15:00 おやつ
お昼寝から起床し、おむつを替えた子どもからおやつを食べます。1歳未満の子どもは離乳食・ミルクと2回目の食事の時間です。
・16:00 自由遊び
室内で好きな遊びをして過ごします。手遊びや子どもが集中して遊べるおもちゃで遊びながら、お迎えを待ちます。
・17:00 降園
家庭の都合に合わせてお迎え時間は前後します。必要であれば18:00以降の延長保育を利用しましょう。
抵抗がある方もまだ多い0歳児保育ですが、実はメリットが多くあります。「0歳児保育を利用するか迷っている」という方も、これらのメリットを十分理解した上で検討してみてください。
ちょっとした育児の悩みなど保育士に気軽に相談できるのは大きなメリットです。食事やトイレトレーニングも保育士がタイミングをみてくれるので、早い時期に始められます。
育児を1人で抱えることなく、仕事や家事にも専念できます。時間や収入面でも余裕が生まれるのはもちろん、精神的にもゆとりがもてます。
赤ちゃんが人見知りをするのは、6カ月ごろからといわれています。個人差はありますが、自我が発達する前に入園することで人見知りをせず、保育園生活をスムーズに始められます。人見知りの前に保護者以外に信頼できる大人ができると心強いです。
保育園は集団生活ですので、0歳児から他の子どもと遊び、関わりをもちます。集団生活に慣れることでコミュニケーション能力を養えます。
登園やお昼寝など、スケジュールに沿って行動するようになるため、生活リズムが整います。家庭だと必要以上に寝かせてしまったり、食事の時間がずれてしまったりすることもありますが、保育園では毎日同じリズムで過ごせます。
大規模なプール遊びや、みんなで一緒に歌を歌ったりダンスをしたりするのは保育園ならではの体験です。クリスマス会・ハロウィンパーティなど季節行事も、上級児と関わりながら大きな規模で楽しめます。
メリットが多く得られる0歳児保育ですが、ご家庭の考え方や周囲の環境によってはデメリットに感じることもあります。具体的に紹介します。
「0歳のときから保育園に預けるなんてかわいそう」など感情論を押し付けられることもあります。対処法は、すでに紹介したような0歳児から保育園で過ごすメリットを説明しましょう。
子どもの成長は予測できません。保育園で「はじめて」の瞬間が訪れることもしばしばです。「ハイハイができた」「歩けた」「言葉が出た」など、「はじめて」の瞬間に立ち会えない可能性が高いでしょう。

分かりやすく成長が感じられる瞬間に立ち会えないのは、やはり寂しいものです。預けることを決めたときに覚悟しておく必要があります。
入園する保育園や自治体・就労状況によっては、保育料が大きな負担になる可能性があります。また、眠りが浅く、夜泣きが激しくなるなど働くママの負担も大きいでしょう。
集団生活を送るため、感染症リスクが高まります。特に0歳児はおもちゃをなめることもあり、ひとりが感染症にかかるとあっという間に感染が拡大していきます。計画的に予防接種を受け、保護者が風邪を引いた場合にも送り迎えを控えるなどの配慮が必要です。
保育園に預けると、完全母乳育児はできないと考えてください。授乳は基本的にミルクで行われます。まれに冷凍母乳を預かってくれる保育園もありますので、授乳への対応を確認してみましょう。
0歳児保育の利用を決めたら、保育園見学などで確認しておくべきポイントを押さえましょう。保育園を利用する上ではパパ・ママの連携も大切です。ルール作りも合わせて検討してください。
保護者が参加する行事があるかどうかを確認するのも意外と大切です。平日に開催される保護者会などであれば、仕事の調整が必要になります。また、入園を検討する園は保育料無償化の対象かどうかも確認すべきです。
子どもの急な体調変化などでお迎えをお願いされた場合や送り迎えできない場合など、家族間でシミュレーションをしておきましょう。万が一、両親ともにお迎えに行けない場合は、地域の「ファミリーサポート」の活用もおすすめです。

ファミリーサポートは登録制の互助援助活動です。地域の育児をお手伝いしたい人と、手伝ってほしい人が会員になり、お迎えなどをサポートしてくれます。
入園が決定したら、保育園生活にスムーズに慣れるための準備をしましょう。例えばミルクや哺乳瓶に慣れる練習をしたり、生活リズムを整えたりします。特に哺乳瓶でミルクが飲めないと、慣らし保育の期間が伸びてしまう可能性もあります。

また、感染症にかかる可能性を少しでも下げるために予防接種のスケジュールを確認し、入園前に受けられるものを済ませておきましょう。
0歳児保育のデメリットを少しでも緩和するために、0歳児から保育園に預ける上で大切なことを紹介します。子どもや保育士と良い関係を築くことが重要です。
子どもと離れる時間が長くなる分、おうちでは積極的にコミュニケーションをとりましょう。0歳児から保育園に預けることに罪の意識を感じる必要は全くありません。一緒にいられる時間にスキンシップをとるなど、帰宅後の子どもとの関わりを大切にすれば、愛情は必ず伝わります。
保育士は子どもを一緒に育てる心強い味方です。担当保育士と情報を伝え合って子どもの状態を相互に把握し、子育てに役立てましょう。0歳児はあっという間に成長していきます。少しの変化に気付くためには、信頼できる保育士との連携が不可欠です。
0歳児で入園し信頼できる保育園や保育士に出会えれば、子育てがぐっと楽になり心の余裕が生まれます。少しでも0歳児保育に興味がある場合は、保育園の見学だけでも参加してみてはいかがでしょうか。

ホイサクなら、家の近くの保育園をサクッと検索できます。0歳児保育を行う保育園も多く掲載されています。また、保育園近くの求人も豊富です。
←ブログ一覧に戻る