ホイサク｜保育士試験の合格率と難易度/合格率が低い理由｜保育園とその近くの仕事をいちどにサクッと検索！

これから保育士試験を受けようと考えている方は、保育士試験の合格率や難易度が気になるのではないでしょうか。国家資格である保育士資格を取得するための試験なので、簡単ではないことは予想できると思いますが、実際の合格率はどのくらいなのか知りたいですよね。まずは国家試験でもある保育士試験の合格率、そして難易度について紹介していきます。保育士試験の合格率がどの程度なものなのか、確認しておきましょう。

保育士試験の合格率はそれほど高くはありません。ここ5年ほどのデータを確認すると、保育士試験の合格率は20％前後です。それでも平成20年の保育士試験の合格率は10％程度、平成23年の合格率は14％ほどのため、ここ数年は以前よりも合格率が上がってきていると言えます。

また保育士試験には筆記試験と実技試験の2つがあり、筆記試験を合格した人だけが実技試験を受けることができます。筆記試験の合格率が低く、実技試験の合格率は80％を超えています。つまり、筆記試験をクリアすれば、保育士への道はあと少しのところまでくるということです。

保育士試験の合格率をみて分かる通り、保育士試験の難易度は高いと言えます。合格率をみると、10人に2人しか合格していないことになるため、とても難しい試験ということがわかるでしょう。保育士試験の合格率が低く、難易度が高いと言われている理由は後に詳しく紹介しますが、筆記試験は広範囲で9科目の対策をしなくてはならないうえに、6割以上正解しなくてはならないことなどがあげられます。

また筆記試験だけで終わらず、実技試験に合格する必要があることも難易度が高い理由にあげられるでしょう。難易度が高いことから1回の保育士試験で合格を狙わずに、複数回の試験を受けて合格する方法を取る人も少なくありません。この方法については、後に解説しますので参考にしてください。

保育士試験を受験する人数は年々増えています。平成20年は受験者数が37,744人、平成25年は51,055人、平成30年は68,388人となっており、年々増えていることがわかります。そして合格者数は、その年によっても違ってきますが、合格率で紹介した通り合格者数も10年前に比べるとここ最近は増えてきています。平成20年の合格者数が3,989人、平成25年は8,905人、平成30年は13,500人です。

2018年（平成30年）の結果に注目してみると、先にも紹介しています、保育士試験の受験者数は68,388人、合格者数は13,500人です。つまり合格率は19.74％です。平成27年～29年の間の合格率は20％を超えていましたが、平成30年は20％を切ってしまいました。

保育士資格の筆記試験は、9科目あります。そして保育士資格の筆記試験に合格するためには、全ての科目で6割以上正解しなくてはいけません。科目によっても難易度が違うため、ここでは難易度が高いと考えられる科目について紹介していきます。

保育資格の筆記試験で受ける9科目の中で、難易度が高いと考えられる科目は「教育原理」「社会福祉」「児童家庭福祉」の3つです。この3つは合格率が低い科目なのです。もちろんその年によって、難しい問題が出される科目は変わってくるため注意が必要です。

なお、試験結果が不合格だとしても、1度合格した科目については3年間有効です。そのため1度の保育士試験で合格を狙うのではなく、複数年かけて保育士資格の取得を目指している人も中にはいます。さらに幼稚園教諭免許を持っている方は、免除申請をすれば一部の科目が免除されますので、申請を忘れないようにしましょう。

難易度が高い科目に、「教育原理」「社会福祉」「児童家庭福祉」の3つをあげました。しかし「教育原理」と「社会的養護」がニコイチ教科と呼ばれているもので、2つとも同時に合格しなければいけないため、この2つの科目の難易度が特に高いと言えるのではないでしょうか。

「教育原理」が合格で「社会的養護」が不合格だった場合「教育原理」も不合格扱いになり、次の保育士試験で免除されることなく再度試験を受ける必要があるのです。もちろん逆に「社会的養護」が合格で「教育原理」が不合格だった場合も、再度試験を受ける必要があります。さらに「教育原理」と「社会的養護」は広範囲でありながら、試験は10問のみです。合格するためには6割以上正解しなくてはいけないため、4問しか間違えられないのです。

こういった特徴から、「教育原理」と「社会的養護」が特に難易度が高い科目と言えるでしょう。

保育士試験の合格率は高くないと説明してきましたが、どうしてこれほどにも合格率が低いのでしょうか。もちろん子どもの命を預かる保育士は、簡単になれる職業ではありません。それでもこれほどまでに合格率が低いのは、どのような理由があるのか気になるはずです。ここでは保育士試験の合格率が低い理由を6つご紹介していきますので、しっかりと対策をするためにも確認しておきましょう。

保育士資格の筆記試験は、9科目あると紹介しました。つまり、勉強しなければいけない範囲がとても広いのです。また保育の知識はもちろんですが、法律についてや歴史についても出題されます。そのため、しっかりとした対策と勉強をしていかなければ合格は難しいでしょう。

さらに全ての科目で合格しなければいけないことも、合格率が低い理由にあげられます。1つの科目を落としてしまうだけでも、保育士試験は不合格です。広範囲ではありますが、しっかりと勉強をしていく必要があるというわけです。

勉強しなければいけない範囲が広いとお伝えしましたが、その分勉強していくのには時間もかかります。きちんと勉強時間が確保されていない状況で保育士試験を受けても、合格への道は遠いでしょう。勉強ができる環境、勉強に集中できる環境を作ることも大切です。

保育士資格の筆記試験を合格するためには、全ての科目で6割以上正解し合格しなければなりません。1科目でも落としてしまうと、その年の保育士資格の筆記試験は不合格となります。

しかし科目ごとに難易度が異なります。難易度が高い科目に合格するのは、やはり難しいです。複数年かけて保育士資格を取得しようと考えている場合は、1回の保育士試験で難易度が高い科目だけを集中して勉強し、その教科だけをクリアするという考え方もできます。しかし1度で全ての科目を合格したいと考えている方は、とにかく勉強をしていくしかありません。難易度が高いとされている科目も、しっかりと対策して勉強していきましょう。

保育士資格試験には、筆記試験の他に実技試験があります。保育士の資格は、筆記試験をクリアするだけでは取得することができないのです。筆記試験を合格した人だけが、さらに実技試験へと進むことができる仕組みになっています。

実技試験は「音楽表現」「造形表現」「言語表現」の3つの中から自分で2つを選択し、受験します。「音楽表現」と「言語表現」については試験前に課題がわかるため、しっかりと練習してから試験に挑むことができます。

しかし、「造形表現」は試験当日に課題が発表されます。つまり「造形表現」は難易度が高いと言えます。とはいえ、ピアノやギターの演奏を苦手としている方は、「造形表現」と「言語表現」を選択できるという安心感もあるでしょう。
実技試験も難しそうと思ってしまうかもしれませんが、実技試験の合格率は80％を超えています。そのため筆記試験に合格すれば、多くの人が保育士資格を取得できているという状況です。さらに保育士試験が不合格だとしても、筆記試験が合格しているのであれば、次の保育士試験では筆記試験を受ける必要はありません。実技試験のみ受験します。

先にも紹介しましたが「社会的養護」と「教育原理」はニコイチ教科と呼ばれており、同時に合格する必要があります。どちらか1つ6割以上を正解し合格できたとしても、もう1つの科目が不合格だった場合、6割以上正解できた科目も不合格扱いとなってしまいます。同時に2つの科目を合格する必要があるため、注意が必要です。

保育士になるためには、保育士試験に合格するだけではいけません。保育士試験に合格し、保育士資格を取得した先には保育施設への就職が待っています。

保育施設が足りない、保育士が足りないと言われている現在、選ばなければ就職先はすぐに見つけることができるかもしれません。しかし保育施設といっても認可保育園、認可外保育園、小規模保育園、企業主導型保育園、託児所など様々な種類があります。また、保育施設によって待遇も全く違います。すぐに就職して保育士として働きたいからといって、調べもせずに就職してしまうのは危険です。

保育士資格を取得してからも、保育士として働いていくにはまだまだやるべきことがあります。

保育士試験についてご紹介してきましたが、ここからは保育士試験の概要もお伝えしていきます。保育士になりたい、保育士試験を受けようと思っている方は確認しておいてください。

保育士試験は、1年に2回行なわれています。前期の筆記試験が4月、実技試験が6月、後期の筆記試験が10月、実技試験が12月に設定されています。2020年の保育士試験についてお知らせすると、前期の筆記試験が4月18日（土）19日（日）、実技試験が6月28（日）です。そして後期の筆記試験が10月24日（土）25日（日）、実技試験が12月13日（日）です。筆記試験は2日間で行なわれ、その筆記試験に合格した人だけが実技試験を受けることができます。

2020年前期の保育士試験の受験申請の受付は、2020年1月7日（火）に開始されています。そして締め切りは1月31日（金）です。簡易書留であれば、1月31日の消印まで有効です。とはいえ早めに申し込みを済ませるようにしましょう。

申請する際は手数料を支払います。筆記試験、実技試験のいずれかに受験する科目がある方は、12,950円を支払う必要があります。振込手数料は受験者が負担することになるため、ご注意ください。また、受験申請書を提出した後は、受験手数料の返金もできないため注意が必要です。ちなみに幼稚園教諭免許状所有者等で筆記試験・実技試験が全て免除の方の手数料は、2,650円です。

受付を済ませると4月2日（木）から8日（水）までの期間で、筆記試験の受験票が送付されます。ちなみに筆記試験全科目免除の方には、受験票は送付されませんのでご注意ください。2020年の後期の保育士試験については、日程以外まだ発表されていません。

実は、2020年は保育士試験の出題範囲などが今までと変わります。変更点を紹介すると、まず科目の名前が変更になるものがあります。それが「児童家庭福祉」です。「児童家庭福祉」は、2020年から「子ども家庭福祉」という名前に変更になるため注意しましょう。

出題範囲の変更の一部を紹介すると「保育の心理学」では、子ども家庭支援の心理学が加わりました。また、「社会福祉」からは相談援助に関することがなくなりました。さらに「保育原理」では乳児保育の充実、「保育実習理論」では保育者論や保育の計画と評価などについての内容が加わりました。このように今までの保育士試験の出題範囲とは大きく変わるため、しっかりと確認する必要があります。

筆記試験、もしくは筆記試験で受ける科目が免除されることがあります。そのひとつが、幼稚園教諭免許所有者が受けられる免除です。幼稚園教諭免許所有者は、筆記試験の「教育原理」「保育の心理学」、そして実技試験が免除されます。

さらに幼稚園教諭免許所有者が指定保育士養成施設にて、科目履修等によって筆記試験科目に対応する教科目を修得した場合は、「幼稚園教諭免許所有者保育士試験免除科目専修証明書」を提出することにより、証明書に記載された筆記試験科目が免除されます。

幼稚園教諭免許は有効期限があり、その期限は10年です。この期限が切れてしまうと、大学などで行なわれる免許更新のための講義を受講する必要があります。しかし保育士資格は更新の必要がなく、一度取得すれば生涯持っていられる資格です。

更新のために講義を受けなくてはいけないため、子育てをしながら幼稚園教諭を続けていくことが難しいと判断する方も少なくありません。そういった方は、幼稚園教諭免許所有者が受けられる免除を利用して、保育士資格を取得するのもいいかもしれません。

また保育士試験の合格科目免除もあります。保育士試験は必ずしも1度で全ての科目を合格しなければいけないわけではありません。1度合格した科目は、その合格が3年間有効になるため、3年かけて保育士の資格を取得しようと考える方もいます。

ちなみに、対象期間内に「児童福祉施設」「認定こども園」「幼稚園」などの対象施設で一定の期間及び時間勤務し、児童等の保護に従事した場合は、合格科目免除期間を3年から最長5年まで延長することが可能です。

地域限定保育士という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。地域限定保育士とは、合格した自治体のみで働くことができる保育士のことを指します。地域が限定されているため、その地域の外では保育士を名乗ることはできません。

しかし地域が限定されるのは3年間だけです。地域限定保育士に登録し3年がたてば、地域が限定されることなく全国で保育士として働くことができます。登録して3年たてばいいので、地域限定保育士として働かなくても3年経過すれば全国どこでも保育士として働けます。地域限定保育士試験で合格した科目は、通常の保育士試験でも免除が可能です。通常の保育士試験は1年に2回ですが、そこに地域限定保育士試験も同時に受けていけば、チャンスを増やすことができます。

3年間で6回あると思われていた保育士試験ですが、地域限定保育士試験も含めれば、3年間でチャンスを9回まで増やすことが可能です。1度の保育士試験で合格を目指すのではなく、複数回に分けて合格しようと考えている方は、地域限定保育士試験も検討するといいでしょう。

ちなみに紹介してきた地域限定保育士試験は、保育の現場で不足している人材を確保するために作られた制度です。保育士試験の回数を増やすことで、保育士試験に合格するチャンスを増やそうとしているのです。地域限定保育士試験は、地域によって詳細が変わります。働きたいと思っている地域の情報をしっかりとチェックするようにしてください。そして、チャンスを増やしたいと考えている方は、地域限定保育士試験を受験することも考えてみてください。

保育士試験の勉強法として、独学で進めていく人もたくさんいます。しかし自分だけで勉強していくことに不安がある場合は、スクールに通うのもひとつの手でしょう。

スクールに通う以外の方法としては、通信講座を受講する方法があげられます。1人で勉強を進めていくよりもサポートが得られる分、効率的に勉強を進めていくことができるでしょう。もちろん独学で進めていくよりも費用はかかってしまいますが、それでも勉強に対する不安の解消に繋がるはずなので、利用する人もたくさんいます。

その他、書店などで購入できる対策本を使用して自分で勉強を進めていく方法もあります。様々な対策本が販売されているため、自分に合うものが見つかるはずです。市販の本を購入するだけで済むため、かかる費用を抑えられる方法ではありますが、1人で勉強を進めていくことからモチベーションを保つのが難しいかもしれません。

また、インターネットを利用すれば、無料で保育士資格対策講座などを見ることも可能でしょう。また、ブログなどでたくさんの情報を公開しているところもあるので、チェックしてみるのもいいかもしれません。

保育士資格を取得するための保育士試験は、合格率が低く難易度が高いと言われています。10年前に比べると、合格率は上がってきていますが、それでも20％ほどです。

合格率が低いと言われている理由には、広範囲である9科目全てで6割以上の点数を取らなくてはいけないことがあげられます。独学で勉強するにしろ、スクールや通信講座を利用するにしろ、簡単なことではありません。しっかりと対策を練って、保育士試験に挑んでください。

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