保育園

保育園に入園できる条件とは?点数計算の方法・点数が足りない場合の対処法まで徹底解説

2020.10.07
共働き家庭が増えた現代社会において、「子供を保育園に預けて働きたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。ただ、保育園には入園できる条件があります。この「条件」とは、一体どのようなことなのか。

本記事では、保育園の入園条件を知りたい方向けに、保育園入園の条件・保育園入園のためにできることなどを紹介していきます。仕事を始めるための保育活動の参考にしてください。
保育園への入園は、基本的に「両親ともに働いていること」が条件になりますが、「認可保育園」か「認可外保育園」かによっても少し変わってきます。

認可保育園では各自治体から条件が明示されており、点数によって入園が決まります。

一方認可外保育園では、園独自の条件があり、その条件によって入園が決まります。

基本的な条件はありますが、どちらの保育園も定員数に空きがあれば入園できることもありますので、諦めずに保育園を探してみましょう。
ここでは、実際に「認可保育園」「認可外保育園」「認証保育園(東京都)」それぞれの入園条件を、ひとつずつ見ていきます。
認可保育園の入園条件には、国が定めた基準があります。
夫婦共働きやひとり親などで、家庭での保育ができず、保育を必要としていること。
各市町村が行っている「保育給付認定」(支給認定)を受けること。

この2点があり、利用希望者が受け入れ人数を上回ると、支給認定で記入された情報をもとに、各自治体が点数化して計算。加点・減点などの計算がされ、入園の選考をします。ただし、各自治体によっても違ってくるので確認することが必要になります。

認可保育園では、就労状況と、保育の必要性が重要視される傾向にあります。
認可外保育園の入園条件は、基本的には、特別な条件は定められておらず、空きがあれば入園できる施設もあります。ただ大都市などでは、認可外保育園でも空きがないことが多く、待機児童もいるのが現状です。また、園独自の条件を設けている施設もあるので、申し込みの際には、施設に確認するようにしましょう。
認証保育園とは、東京都独自の制度で作られた保育園です。自治体から助成を受けているため、条件がありますが、公表はされていません。

認可保育園への入園の選考は、自治体が点数によって決めていますが、認証保育園では、入園者は園が決めているところが大きな違いです。東京都の認証保育園も、待機児童がおり、空きがないところも多いので、施設に確認しましょう。
ここでは、認可保育園が家庭の状況を点数化する際に利用されている「基準指数」と「調整指数」について説明していきます。各自治体によって異なるので、詳しくはお住まいの市役所のホームページなどで、よく確認してください。
基準指数とは、保護者の基本情報を点数化して表したものです。

・就労状況(フルタイム・短時間か、就学かなど)
・健康状態(保護者自身の病気・障害など)
・ひとり親世帯か
・家族の介護・看護があるか
などが含まれます。
調整指数とは、兄弟・祖父母などの状況を点数化して表したものです。基本指数が同じ家庭が複数ある場合、加点・減点して調整をしていきます。

・兄弟が在園しているか
・祖父母と同居しているか
・単身赴任中か
・他の施設やベビーシッターなどの利用経験があるか
などが調整対象となります。
点数の計算方法は以下のようになります。
「保育指数」=(父親の基準指数)+(母親の基準指数)+(調整指数)

基準指数・調整指数の点数配分、何点が入園の合格基準かは、自治体によって異なります。公表している自治体もあるので確認しましょう。
優先順位は、保育指数が同点だった希望者がいた場合に使用され、優先順位が高い世帯から選ばれます。考慮される例として、以下が挙げられますが、優先順位も自治体によって異なります。

親が卒園児である
ひとり親世帯である
入園申し込みをした状態で、待機期間が6か月以上ある
点数が高い方が入園しやすいなら、高くしたいのが本音ですよね。ここでは、点数が高くなる条件について解説していきます。東京都で最も待機児童の多い世田谷区の例も紹介するので参考にしてください。
就労時間の長さは「基準指数」の点数になります。就業日数や就業時間によっても点数が異なり、一番点数が高いのが、「両親ともに週に5日以上、1日8時間以上働いている」状態です。父親・母親それぞれの点数が高くなります。
例 「夫婦ともに週5日以上・1日8時間(週40時間)以上勤務」の場合。

世田谷区の点数表を見ると、利用基準指数は50点です。これは、一人あたりの点数なので、両親ともに同じ就労状態の場合、
(父親50点)+(母親50点)=100点。基準指数は100点となります。
ひとり親世帯は、「調整指数」や「優先順位」での点数が高い傾向にあります。母子家庭・父子家庭の労働と子育て状況から、保育が必要と判断されるので同じ点数の世帯があった場合に、優先度が上がります。ただし、実家で同居している場合は、加点されないこともあります。
例 母子家庭で「1級または2級の障害認定を受けた障害児がいる」「生活保護を受けている」場合。

(母親の基準指数50点)+調整指数(障害児がいる・生活保護を受けている)が加点されます。母子家庭という点で優先順位も高くなり、待機児童の中でも繰り上げてもらえたという実例もあります。
認可外保育園に通っている場合や、ベビーシッターを利用した経験がある場合は、調整指数で加点されます。共働き家庭が増えた今、基準指数が同点になる家庭が多くなってきています。ベビーシッターなどの実績を作り、調整指数の加点を増やしていきましょう。
例 「夫婦ともにフルタイム勤務+ベビーシッターの利用経験あり」の場合。
基準指数(父親50点+母親50点)+加点6点=保育指数106点となります。

引用元:世田谷区/子ども・教育・若者支援ページ

今回参考にした世田谷区の点数表はこちら
ここまで点数が高くなる条件を紹介してきました。次に点数が低くなる条件とはどういうものかをご紹介していきます。
就労時間が短いと基準指数の点数が低くなります。
例 「父親は週5日、8時間勤務」「母親は週3日、16時間勤務」の場合。
父親50点+母親20点=基準指数70点となります。
先ほどの共働き家庭の基準指数100点と比べると、30点も低くなることがわかります。
近くに親族が住んでいる(半径1㎞以内等)、祖父母と同居している、実家で暮らしているといった場合は、保育の必要度合いが低いと判断され、調整指数で減点対象になります。
例 「祖父母と同居(65歳未満)・母親が月48時間の内職をしている」場合。
基準指数(父親50点+母親15点)-減点6点=59点となります。
申し込みをした区や市町村に住んでいないというのも、調整指数が減点になります。例えば、勤務先は区内だが、住居は区外といった場合などです。反対に、区内に長く住んでいると、優先順位が上がることがあります。
例 「父親は週5日、8時間勤務」「母親は週3日、16時間勤務」
両親ともに区内で勤務・区外居住している場合
父親50点+母親20点=基準指数70点。ここから区外住居分の減点がされます。

引用元:世田谷区/子ども・教育・若者支援ページ

今回参考にした世田谷区の点数表はこちら
住んでいる自治体の点数を調べたら、「点数が足りなかった」。ここでは、そんな時にできる対処法をいくつか紹介していきます。
現在、待機児童対策として、「認定こども園」が増えてきています。認定こども園は、幼稚園と保育園、両方の機能と特徴を持ち合わせています。

入園条件は保育園と同じで「保育を必要としていること」。保育時間は「1号認定(満3歳以上)」「2号・3号認定」の3つがあり、所得や勤務時間によって変わってきます。
認可外保育園に入園しながら希望の保育園の待機待ちをするのも手です。
・条件が認可保育園ほどきつくないこと。
・毎月申し込め、空きがあれば入園できる。
などのメリットがあります。

認可外保育園に通っていれば、調整指数の加点にもなり、認可保育園に空きが出た際に優先的に入園できます。
待機児童対策のため、各自治体では、さまざまな保育施設を用意しています。企業内保育園やベビーシッターなど地域の子育て支援の情報を、お住まいの地域の自治体に確認し、積極的に活用していきましょう。
極端な例を挙げますが、「戸籍上離婚して、シングルマザーになり、優先してもらう」などの点数稼ぎをするのは、やめましょう。無理に認可保育園に入園させなくても、認定こども園や認可外保育園の空きがあるかもしれません。なにか他の方法もないか、考えてみましょう。
いかがでしたでしょうか。今回は保育園に入園できる条件や、点数計算の方法・点数が足りない場合の対処法などを紹介してきました。

・保育園入園条件は、保育を必要としている度合いが重要
・点数には「基準指数」と「調整指数」があり、各自治体によって異なるので確認しておく
・加点・減点で点数が変わるので自分の指数を知り、保育園の入園指数も、知っておく
・点数が足りない時は、無理して上げるのではなく、他の方法も考えてみる

希望の保育園に入園できますよう、この記事をぜひ参考にしてください。

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