保育園

東京23区で保育園に入りやすいのはどこ?費用が安いのはどこ?

2020.02.06
東京23区の中でも区によって、保育園の入りやすさや保育料が異なります。本記事ではどの区が保育園に入りやすいのか、そして世帯年収別で保育料が安い区はどこなのかを解説します。
東京23区では保育園に入りやすい地域、入りにくい地域に分かれます。これから引越しを考えている場合は、保育園に入りやすい地域を選んだ方が保育園問題を解決する近道になる可能性が高いです。
入りやすい地域に住んでいる場合、多くの家庭が保育園に入園できる状態です。共働きの家庭だけでなく、求職中の場合でも保育園に入園できることが多いので狙い目です。
東京23区で保育園に入りやすい地域は、豊島区と北区です。豊島区に関しては、3年連続保育園に入りやすい区1位を獲得しているほどです。
多くの人が、保育園の入りやすさイコール待機児童が少ないと思っているかもしれません。しかし、保育園の入りやすさと待機児童数は完全に直結しているわけではありません。
「隠れ待機児童」という言葉をご存知でしょうか?そもそも保育園入園の激戦区に住んでいる場合、最初から認可保育園を諦めている家庭も多いです。認可保育園を申請していないとなると、その方たちは待機児童に反映されません。
保育園に入れたいけれど諦めている、認可保育園を諦めて認可外保育園に申し込むという方も多いため、待機児童の数が少ないイコール保育園に入りやすいというわけではないということです。「隠れ待機児童」の他にも、以下の違いによって、保育園の入りやすさは変わってきます。

・その区に住んでいる人の数
・住んでいる家庭の違い
・区の選考基準

同じ東京都内といえども、区によって保育園に入園できるかの選考基準は異なります。認可保育園に入れる条件も変わってくるため、注意が必要です。
以上のことから東京都の保育園の入りやすさは、待機児童数でみるのではなく「新規入園決定率」で判断してください。
ここからは実際に認可保育園に入りやすいと言われる区をご紹介していきます。先に説明している通り、豊島区と北区が当てはまります。まずは以下5つの区が保育園に入りやすいと言われている地域です。

・豊島区
・北区
・品川区
・港区
・練馬区

豊島区は保育園に入りやすい区として知られているためか、子供の数が増えています。子供の数が増えているにも関わらず、2018年に認可保育園を希望した方の内定率は、なんと100%です。つまり、希望した家庭全てが、認可保育園に入園できたということです。共働きのフルタイム勤務の家庭以外でも、認可保育園に入れたのはすごいですね。
北区は他の区と比べても、認可保育園の定員数が充実していることが特徴にあげられます。1次選考が終わった時点で認可保育園の空きが見られるため、多くの家庭が希望すれば認可保育園に入れた状況です。つまり保育園を選ばなければ、求職中でも認可保育園に入れることができたということです。
品川区も北区同様、定員割れの保育園が見られます。保育園を選ばなければ、多くの人が認可保育園に入園できます。さらに品川区は保育園・年齢ごとに、入園内定が出た指数、そして世帯収入の階層を公表しています。他の区はここまでの情報を公開していません。そのため、品川区は保活がしやすい地域にもあげられるでしょう。
港区は子供がいる家庭に対して、認可保育園の定員数が多いわけではありません。しかし専業主婦の家庭や幼稚園入園を考えている家庭が多いこともあり、認可保育園に入りやすい区のひとつです。港区内のエリアや年齢によっても認可保育園の入りやすさは異なります。
例えば芝エリアの2歳児クラスは空きがなく、認可保育園に入れるのは不可能です。0歳、1歳児クラスに関しては、保育園を選ばなければ入園することができるでしょう。
子育てがしやすい地域として知られる練馬区も、保育園に入りやすい区のひとつに数えられます。ただ入りやすいとはいえ、練馬区もエリアによって激戦区があります。練馬区役所がある練馬駅周辺の地域は激戦区です。
また2歳児、3歳児クラスは倍率が2倍を超えるため、認可保育園を希望する半分しか入園できていない状況です。しかし共働きのフルタイム勤務であれば、問題なく入園できそうです。求職中の場合は、認可保育園の入園は難しいかもしれません。
次に、東京の認可保育園で入りにくい区をご紹介します。入りにくいとされている区は以下5つです。

・目黒区
・江戸川区
・世田谷区
・中央区
・中野区

目黒区は、認可保育園の内定率がおよそ50%です。目黒区は共働きのフルタイム勤務で得られる指数が40点。しかし、40点を持っていたとしても0歳児で認可保育園に入園できるのは半分程度です。1歳児クラスにおいては、ほんの一握りの家庭しか入園できていない状況です。
つまり両親ともフルタイム勤務という家庭でも、目黒区の場合は認可保育園への入園は難しくなります。同時に認可外保育園などを検討しておく必要があるでしょう。
江戸川区に関しては、子供の数が減っています。しかしながら、認可保育園に入れるのは難しいのが現実です。2歳児以上のクラスに入れたい場合は問題ないことが多いのですが、0歳児、1歳児クラスは激戦です。両親ともフルタイム勤務だとしても、認可保育園に入園させるのは難しいです。
世田谷区は、前年度の保育園の内定状況を公表していません。そのため、どの程度の指数を持っていれば保育園に入園できるのかはわかりません。しかし、世田谷区もなかなかの激戦区で、2歳児クラスから5歳児クラスは募集枠がかなり限られます。そのため共働きのフルタイム勤務だったしても、世田谷区で認可保育園に入れるのは大変難しい状況でしょう。
中央区は、タワーマンションが多く建設されたことで、ここ10年、乳幼児数が増え続けています。しかし認可保育園の定員数は少ないため、保育園の激戦区のひとつに数えられています。両親ともフルタイム勤務で得られる指数だけでなく、加点をもらわなければ認可保育園に入園させるのは難しそうです。早い段階で認証保育園なども検討した方がいいでしょう。
中野区は、認可保育園の1歳児と2歳児クラスの入園がかなり厳しいです。そもそも募集枠がとても少ないため、かなりの激戦が予想されます。両親ともフルタイム勤務で得られる指数だけでなく、加点が必要になるでしょう。0歳児クラスは、エリアによってばらつきがあります。中野駅周辺は倍率が高いですが、中野区北部になると新設園が増えていることもあり定員割れしている保育園もあります。
待機児童数が問題になってから、23区では定員を拡大しています。募集枠を増やすだけでなく、保育園の数を増やすことに力を入れている区もたくさんあります。また認証保育園が認可保育園に変わることもあり得ます。
定員拡大に力を注ぎ、待機児童が0になった区もいくつかあるほどです。また江戸川区、目黒区は、大幅に待機児童が減っています。
保育料は区、そして世帯年収によって異なります。つまり同じ年収の家庭でも、住んでいる地域によって保育料が異なるということです。ここでは世帯年収600万、1,000万、1,500万、2,000万にわけて保育料が安い区がどこなのかご紹介していきます。
世帯年収が600万の家庭の場合、保育料が一番安いのは渋谷区です。続いて中央区、港区、新宿区、目黒区です。

1位:渋谷区
2位:中央区
3位:港区
4位:新宿区
5位:目黒区

1位の渋谷区は7,490円。そして一番保育料が高い墨田区で32,500円です。同じ年収でも住んでいる地域により、支払う保育料はこれだけの差があります。
世帯年収1,000万円で保育料が一番安い区は、年収600万円と同様、渋谷区です。

1位:渋谷区
2位:中央区
3位:目黒区
4位:新宿区
5位:文京区

世帯年収が違うだけで、保育料が安い区のランキングにかなりの変動がありました。一番安い渋谷区が12,960円、一番高い墨田区で50,000円です。
世帯年収が1,500万円の場合、最も保育料が安い区は中央区です。世帯年収600万、1,000万共に渋谷区が1位でしたが、年収1,500万で中央区が1位となりました。

1位:中央区
2位:渋谷区
3位:文京区
4位:新宿区・葛飾区・千代田区・中野区・北区

1位の中央区は45,900円、最も高い墨田区が73,800円です。世帯年収が500万上がると、保育料もかなり上がることがわかります。
最後に紹介するのが、世帯年収2,000万円の場合です。最も保育料が安いのは中央区です。

1位:中央区
2位:葛飾区
3位:千代田区
4位:江戸川区
5位:渋谷区

最も保育料が安い中央区が53,900円、最も保育料が高い目黒区と江東区が77,700円です。
東京は保育園入園の激戦区です。保育園に落選しないためにも、早めに保活をすることが必要です。そこで、具体的に何をすればいいのかをご紹介していきます。保育園に入園させ仕事復帰できるような状況にするためにも、しっかりと確認しておきましょう。
何よりも、早めに情報を集めることが大切です。出産してからでは、赤ちゃんのお世話でなかなか時間を確保するのも難しいため、できれば妊娠期間中から情報を集めておくといいでしょう。自分が住んでいる場所の近くにはどんな保育園があるのか、そして募集人数・保育時間・園庭の有無などを確認しておきましょう。
実際に保育園に通っている方が近くにいる場合、その人から話を聞くのもおすすめです。通ってみなければわからない情報ももらえます。もちろん自治体の保育課に足を運ぶ必要もあります。保育課に行かなければわからない情報もあるため、面倒くさがらずに足を運びましょう。
妊娠中から情報を集めることがおすすめとお伝えしましたが、その他の行動も早めにしておきましょう。例えば見学の申し込みもそのひとつです。
4月入園の場合10月~11月頃に募集が開始されます。この時期ですと見学が混み合う可能性もあります。保育園をしっかりと見極めるためにも、早めに行動をしてください。
ここからは、東京23区でおすすめの保育園を10か所ご紹介します。保育園を選ぶ基準は家庭によって異なりますが、どんな保育園が人気なのか参考までにチェックしてみましょう。
まず紹介する保育園は小竹向原駅から歩いて4分ほどの場所にある認可保育園、ひまわりベビールーム小竹向原です。ひまわりベビールーム小竹向原の保育方針は、「出会う」「見る」「聴く」「触る」「体験する」「語り合う」「認め合う」場所を作ること。0歳児クラスから2歳児クラスまでの小規模保育園でありながら、保護者からの信頼が厚い保育園です。
ピオニイ保育園も0歳児から2歳児までの小規模保育園でありながら、とても人気がある保育園です。1971年から運営されている歴史も、安心要素のひとつでしょう。保育時間は7時から18時まで、そして延長保育を19時まで受け付けています。園庭こそありませんが、日常的にお散歩を取り入れています。
中央区立堀留町保育園は、0歳児から5歳児まで受け入れている認可保育園です。人形町駅から歩いて5分ほどの場所にあり、園児数は81名です。園庭はありませんが保育園の目の前が公園のため、天気がいい日には公園で遊ぶ時間を作ってくれます。2011年に開設したばかりの園で、家のような安心感を得られる雰囲気に魅力を感じている方が多いようです。
港区の認可保育園であるみつばち保育園は、小さいながらも園庭がある保育園です。園庭で四季を感じたりどろんこ遊びを楽しんだり、子供ならではの遊びがたくさんできる保育園です。アットホームは雰囲気もみつばち保育園の魅力のひとつでしょう。
洗足池駅から歩いて7分ほどの場所にある洗足池保育園は、大田区の認証保育園のひとつです。1歳児から就学前の子供を預かる保育園ですが定員は45名と少なく、家庭的な雰囲気を味わる園として人気です。週2回の自由保育があり、体育や英会話などの6つのコーナーから自分で遊びたいものを選びます。こういった保育スタイルも人気の理由でしょう。
以前話題にもなったモンテッソーリ教育を取り入れていることで人気を博している保育園が、目黒区の認証保育園モンテッソーリ学芸大学子どもの家です。造形活動やリトミック、英語を学ぶことができるため日々仕事が忙しくなかなか習い事ができない家庭にも喜ばれている保育園です。
ルーチェ保育園西新宿は、0歳児から5歳児までを預かる新宿区の認証保育園です。園庭はありませんが、周辺にある柏木公園や新宿中央公園などで戸外活動を行なっています。英語や体操、料理などのカリキュラムを取り入れており、子供のうちから様々な体験をすることができます。
杉並区の認証保育園であるポピンズナーサリースクール阿佐ヶ谷は、定員35名の保育園です。ポピンズナーサリースクール阿佐ヶ谷の特徴は、保育時間が長いことでしょう。7時30分から20時30分が基本時間、さらに延長保育が22時まで利用可能です。仕事が夜遅くなる場合にも、安心して利用できる保育園でしょう。
2011年に開設された練馬区の認可保育園が、にじいろ保育園練馬中村です。0歳児から5歳児を預かる保育園で、定員は64名です。保育時間は7時から20時30分と長めの設定のため、安心できる点も魅力です。周辺には公園も充実しているため、天気がいい日には戸外活動をしている保育園です。
きりん保育園は、0歳児から2歳児の26名を預かる足立区の認証保育園です。施設内にテラスやお砂場が設けられているため、室内以外の遊びもできる保育園です。日々の保育内にリトミックや運動遊び、リズム運動などを取り入れており楽しみながら様々な刺激を得ることができるでしょう。
東京23区で保育園に入りやすい区、入りにくい区さらには世帯年収別に保育料が安い区ランキングをご紹介してきました。住んでいる地域によって、認可保育園の選考基準は異なりますし、入りやすさも違ってきます。
どの区においても認可保育園に入園するためには、早めの情報収集が必要です。また引越しを考えている場合は、保育園の入りやすさもチェックし、住むエリアを決めるのも重要です。保活を無事に終えられるように、保育園情報だけでなく住むエリアについてもしっかりと検討してみてください。
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