保育園

保育園の転園は可能?手続きや注意点をわかりやすく解説

2020.10.28
家族の転勤に伴う急な引っ越し等で保育園を転園せざるをえない…でも転園に際してどうしたらよいのか。このようにお困りの方もいらっしゃるかと思います。実は、転園は理由に関わらず可能です。この記事では、転園に必要な準備や手続き、注意点を解説します。ぜひ、お役立てください。
保育園を転園する理由とはどのようなものがあるのでしょうか。この章では、保育園の転園理由について解説します。
転園する理由の1つとして、転居があげられます。転園に際し、退園届の提出は必須となります。加えて、住民票の変更は済ませておきましょう。もし、認可保育園への転園を考えている場合は、「管外協議」の対象になると、入園選考において不利になります。

例外の救済措置として、転居先の住所を証明する書類を提示し、選考が不利になることを避けることができる場合もあります。
転園する理由の2つ目として、保育園の方針や担任の保育士と合わないケースがあげられます。

入園時の面接で話したことと保育方針・内容が家庭の子育て方針と異なることや、担任の保育士とのコミュニケーション不足等から不満が募り、転園に至るケースが多いようです。
保育園の転園は原則可能です。しかし、昨今の待機児童問題があるように、保育園によっては空きがない場合もあるので、希望する保育園に空きがあるかの確認が必要です。
基本的に保育園の転園理由に関しては、問われないケースが多いです。認可外の保育園への転園、認可外から認可保育園への転園の場合、転園理由は問われませんが、認可から認可への転園の場合は自治体で申し込みをすることになります。
その際、一部の自治体では転園制限をかけている場合もあるため、注意が必要です。
基本的には時期問わず、転園することが可能です。しかし、定員状況や来年度のクラス編成状況を考えると、年度末の申請で年度頭に転園するというケースが一番転園しやすいようです。
転園の受付期間は5月〜2月が一般的で、3月は受け付けていないケースがほとんどです。したがって、4月になってから転園することをおすすめします。また、年度途中の転園となると、申込期限が転園前月10日、入園通知が転園前月20日というケースが一般的です。都心部となると、年度途中での入園が難しいケースもあるので要注意です。
転園に際して一般的に必要とされる費用は次の通りとなります。

・入園費用
転園先の業態(認定こども園)等によって多少の金額の差異はありますが、入園金が必要な場合もあります。

・転園先の制服、かばんなど
転園するに伴い、制服やかばんが指定されている場合は、購入する必要があります。しかし、転園が6歳児の最後6ヶ月といった短い期間の通園となる場合は、転園先と相談して園の在庫からレンタルにしてくれるケースもあります。

また転園の手続きそのものには費用はかかりません。
では、転園することを決意してから実際に転園までに至るまでどのような手順があるのでしょうか。この章では、転園の手続きと手順について解説いたします。
転園先を今通っている保育園と同じ自治体の園にしたい場合は、早めに自治体の担当部署に相談する必要があります。まずは、転園を希望する保育園の定員に空きがあるかを確認します。

しかし入園選考上、指数の高い利用希望者が他にいる場合や、新規入園希望者と転園希望者が同点の場合は、新規入園希望者が優先されるなど、申込みをしても転園できないケースもあるので、注意が必要です。
他の自治体の保育園への転園を考えている場合は、まずは転園希望先の自治体の担当部署へ相談しましょう。一般的に、転園の場合は住民票を移すことが最初に必要な手続きですが、自治体によっては部署の担当者が事情を考慮の上、住民票の移動前に対応してくれるケースもあります。

また場合によっては、現在住んでいる自治体経由で申請することもあります。
転園先が決まったら、必ず現在通っている保育園に「退園届」を提出する必要があります。自治体や保育園によっては、退園届の様式として独自のフォーマットを使用している園や、自治体のホームページからダウンロードをするケースもあり、様々です。
転園の手続きをするにあたり、一般的には以下の書類が必要です。

・保育所入所、転園等申込書兼保育の必要性に関わる申請書
・就労証明書、就労予定証明書
・就労状況申告書(自営業の場合)
・入園、転園のあっせんに関する確認票
・お子様の健康状況申請書
・年間給与証明書、年間収入申告書

以上の書類は自治体によっては自治体HPからダウンロードし入手する場合もあります。郵送ではなく、窓口での手続きのケースが多いです。自治体ごとに手続き方法は異なるので、早めに各自治体のHPを確認する必要があります。

また、認可保育園に通っていて、同じ自治体の認可保育園への転園を希望する場合は保育の必要性に関わる申請書の提出が不要となり、代わりに転園申請書を提出するケースもあります。

各書類に関しては次の章から詳しく解説いたします。
転園の際に必要な書類の1つ目が就労証明書・就労予定証明書・就労状況申告書となります。就労証明書は、自分が就労していることを証明する書類で、保育の申請に関しては、「仕事を理由に保育の必要性」を証明する書類です。

一般的には、各自治体から入手し、雇用先に記入をお願いします。また、自営業の場合は自分で就労証明書を作成する必要があるので要注意です。
転園の手続きで必要な2つ目の書類は、年間給与証明書・年間収入申告書です。一般的には、所得証明書・源泉徴収票、給与明細書が該当します。自治体によっては、この書類が不要な場合もあります。必要かどうかは、各自治体のHPで確認しましょう。
3つ目に必要な書類は、健康状況申告書です。これは、子どもの先天性の病気、慢性疾患、アレルギーの有無といった発達状況を事前に申告する書類になります。自治体によってフォーマットは異なり、HPよりダウンロードする場合があります。
4つ目は、支給認定申請書になります。保育所等利用申込書と兼ねてフォーマットしている自治体もあります。申請区分が申請する先の業態によって異なります。保育園申込みの区分は「2号・3号」のいずれかになります。
転園を検討する上で、園見学は事前にしておいたほうが良いでしょう。園の雰囲気や指導方針、先生・園児の様子は知っておきたい情報です。実際に子どもが保育園に入園してどのように過ごすのかがイメージしやすくなります。

また、転園は子どもにとっても保護者にとっても多少なりともストレスが伴うものです。入園してから、園の雰囲気に子どもが合わないことや担任の先生と合わないといったトラブルを避けるためにも園見学はした方がよいでしょう。
転園するに伴い、転園先の登園に必要なことを準備する必要があります。特に、転園先に指定の制服やかばんがある場合は、購入する必要があります。また、給食の有無や転園先の保育活動によって、追加で購入しなければならないものがある場合は、事前に転園先に相談しておくことが必要です。
現在通っている保育園の退園が決定したら、まず保育園の先生に事前に相談します。登園最終日に保育士さん、クラスのお友達、並びに保護者の皆様に挨拶する時間を設けてもらうようお願いしてみましょう。

また、お世話になった先生方へのお礼としては、菓子折りがベターです。個人的に感謝の気持ちを伝えたい場合は、手紙に子どもの写真を入れたものを渡すのがよいです。
転園を決意しても、転園ができなかった。このような状況にならないように、この章では転園する時の4つの注意点について解説します。
転園するにあたり、転園を希望する園に必ずしも転園できるとは限りません。まず、転園希望先の定員に空きがない場合は転園できません。また、転園希望先に転園の希望者並びに、新規入園希望者が重複した場合、入園選考において新規入園希望者を優先することもあり、入園できないこともあります。

そのような事態になってしまった場合を考えて、認可外や幼稚園といった幅広い選択肢を持って園選びを行うことが大切です。
転園が決定したものの、もとの保育園に戻りたいと感じてしまうケースもあります。転園が決定した段階で、もとの保育園も空きの発生に伴い、新たな児童の受け入れが内定するため、転園の取り消しはできません。

しかし、もとの保育園の定員に空きがあれば、対応してもらえる可能性もあるため、自治体に問い合わせてみるとよいです。
転園するということは、生活環境が大きく変わるということです。保護者にとっても大きなストレスになりますが、子どもにとってはそれよりも大きなストレスになるケースもあります。転園先に慣れるのも子どもにとってはひと苦労です。今まで登園時にパパママとバイバイしても泣かない子どもが、新しい保育園では泣いてしまうケースもあります。

登園初日や慣らし保育は子どもの変化が顕著です。子どもの様子をしっかり観察し、子どもの思いをしっかり受け止めてあげてください。
転園に伴う入園選考において、管外協議の有無の影響は大きいです。住民票がない自治体の保育園への入園は「管外協議」で、減点対象となり入園選考において不利になります。管外協議にならないためにも、事前に住民票を転居先へと移しておくことが大切です。
今回は転園に関する手続きや注意点を以下の点にまとめて解説いたしました。転園を検討する上で、ぜひ参考にしてみてください。

・保育園を転園することは可能なのか
・転園にかかる費用
・転園する上での注意点

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