保育園

保育園の慣らし保育とは?期間や事前準備・トラブル対処法も紹介

2021.02.10
慣らし保育とは、子どもが保育園に慣れるために行われる短時間保育のことです。慣らし保育は、子どもにとっても保護者にとっても大きな変化となるため、目的や事前準備を把握しておくと安心です。

この記事では、初めて慣らし保育を利用する人に向けて、慣らし保育について詳しく解説します。期間やスケジュール、悩みやトラブル解決法も紹介するので、役立ててください。
慣らし保育は、多くの保育園で実施されます。まずは慣らし保育の必要性についてまとめました。新しい生活を迎える子どもや保護者には欠かせない期間です。
慣らし保育とは、子どもが保育園での生活に徐々に慣れるための保育のことです。子どもにとって、これから始まる保育園生活は、親などと離れることや集団生活をすることなど、初めてのことだらけです。

従って、新しい環境や生活に慣れるためにも慣らし保育は大切なので、入園が決まると慣らし保育からスタートさせる保育園が多いのです。
慣らし保育の目的は、子どもが新しい環境に慣れることだけではありません。子どもを預ける保護者、迎え入れる保育士にとっても大切な期間です。詳しく見ていきましょう。
多くの子どもは、保育園に入るまで家庭で過ごしており、親と長時間離れることは少ないです。しかし、保育園入園後は親の姿も見えない場所で長時間離れて過ごすことになります。

生まれて初めて両親と離れ、初めての場所で、初めての集団生活をすることになる子どもは不安でいっぱいです。そのため保育士や園生活に慣れて、保育園は「楽しくて安心できる場所」という認識を持ってもらえるよう、慣らし保育を行います。
子どもだけではなく、親の不安を取り除くために慣らし保育を行う目的もあります。いざ慣らし保育で子どもを預けてみると、不安や寂しさを感じる人も多いです。

不安を抱えた状態で仕事に復帰しても集中できない可能性が高いため、慣らし期間中は親にとっても、子どもと離れる準備の時間になります。
子どもの性格は一人ひとり異なるため、保育士が子どもと信頼関係を築くための時間にもなります。警戒心を感じている子どもに心を開いてもらうため、保育士にとっても慣らし保育の期間は重要です。

子どもと保育士、保護者との信頼関係ができれば、預ける側の不安も解消され安心して預けられるようになるでしょう。
慣らし保育はどのくらいの期間が設定され、預けられた子どもはどのような生活を送るのでしょうか。一般的な慣らし保育の期間と1日のスケジュールを解説します。慣らし保育の一例を交えながら紹介します。
慣らし保育の期間は保育園によっても異なりますが、目安は1〜2週間程度です。仕事復帰の日も考慮されるので、長くても1カ月ほどです。例えば、保護者の仕事復帰までの期間が2週間と短い場合は、慣らし保育の期間を短縮することもあります。

一方、子どもがなかなか慣れない、復帰後もしばらくは時短勤務が可能といった場合には延長するケースもあります。
慣らし保育は、最初は1時間程度です。2週間ほどかけて徐々に時間を延ばします。保護者の仕事復帰までの期間や子どもの様子などでも、慣らし保育の日数は変わってきます。例をあげてみましょう。

【例:1歳児 2週間の慣らし保育の場合】
(1週目)
1・2日目:1時間程度
3・4日目:午前中まで
5日目:昼食後まで

(2週目)
6日目:昼食後まで
7日目:お昼寝あけまで
8日目:午後のおやつ後まで
9日目:16:00ごろまで
10日目:通常保育
短時間でも入園扱いになる慣らし保育は、保育料がかかります。認可保育園の場合は、1カ月分の保育料を要する施設が多いでしょう。それに対し、認可外保育園は保育料を日割りや時間割で設定している場合もあるので確認が必要です。
慣らし保育の前に保育園から必要な準備について説明があります。そこで、慣らし保育に入る前に知っておいた方が良いことを紹介します。事前に準備できていると安心です。

母乳を飲んでいる子どもは、哺乳瓶に慣れておきましょう。保育園に行くと哺乳瓶を使用します。メーカーによって乳首の形も違い、子どもによってはミルクを嫌がる子もいます。また、ミルクを飲んでいる子どもはミルクのメーカーを園に伝えておくことも大切です。

1歳以上の場合、離乳食から完了食へと移行する期間でもあるので、できれば離乳食をおすすめします。
慣らし保育中、なかなか子どもが慣れないと悩みを抱える人も多いです。以下では、悩みやトラブルの解決法を紹介します。
慣らし保育2日目からママと離れることを嫌がり、不安と寂しさから抵抗する子どももいます。慣らし保育の初日は状況をつかめずに過ごしても、2日目からはママと離れるという状況を理解しているからです。

子どもは親の表情や声色を観察しているため、心配な表情をしていると子どもも余計に嫌がります。「楽しいところに行こう」と笑顔で明るく声をかけましょう。
新しい環境に身を置くことは、大人も子どもも不安を感じます。不安から保育園でずっと泣いていたり、大泣きしたりする子どももいます。泣きながらも頑張って過ごしたことに「よく頑張ったね」と褒めてあげましょう。認めてあげることで心が安定し、泣かなくなることも多いです。

また、抱きしめるなどのスキンシップもストレス解消につながるため、多めにしてあげましょう。
慣らし保育の期間中に発熱したり、嘔吐したりする子どももよく見られます。先ほどまで元気だったのに、と感じるかもしれません。保育園に行くと体調が悪くなる場合は、極度の緊張や不安が原因と考えられます。

時間が経ち、保育士との信頼関係ができたり、好きな遊びが見つかったりすると症状も治っていくため、根気よく見守ることが大切です。
慣らし保育を経験しているのに、なかなか慣れてくれないと悩む人が多いです。保育園に行くようになってから夜泣きをするようになった、朝大泣きして暴れるようになった、という人もいます。

保育園で頑張っている分、家庭では甘えたくなるケースも多いので、スキンシップを取り心の安定を図るようにしましょう。他の子どもと比べる必要はありません。個々のペースに合わせ、ゆっくり見守ることが大切です。
仕事の復帰のタイミングはいつごろがふさわしいでしょうか。おすすめの時期は、慣らし保育後です。その理由を解説します。
慣らし保育初日から4日目ごろまでは、午前中いっぱいの時間設定にしている園が多いです。半日でお迎えのため、仕事復帰とかぶってしまうと対応が難しくなるでしょう。また、発熱などで保育園から連絡が来ることも珍しくありません。

職場復帰と同時に、早退・有給取得・欠勤ばかりにならずに済むよう、できるだけ育休中に慣らし保育をしておくと安心です。
育休期間は会社が設定しているので、相談次第で延長を認めてもらえることもあります。会社によっても異なりますが、育休の延長申請をする場合は、慣らし保育の期間を考慮して申請すると良いでしょう。
育休延長が認められなかった場合や、仕事が休めない場合の慣らし保育の対応方法について解説します。
一人で抱え込まずに、パートナーに協力してもらいましょう。慣らし保育は長くても1カ月ほどなので、交代で有給や半休を利用して送迎ができると負担が軽くなります。両親ともに都合がつかない場合は、祖父母に協力してもらうと良いでしょう。
家族の協力が難しい場合は、自治体のファミリーサポートセンターやベビーシッターも利用できます。保育園には、主な送迎者をあらかじめ伝えておく必要があるので、サポートを利用する場合は保育園側が対応できるかを事前に確認しておきましょう。
慣らし保育について解説しました。慣らし保育は、子どもが新しい環境に慣れるためのものです。その他、保護者が子どもと離れる準備期間としても、保育士が子どものことを知る期間としても重要です。

期間は2週間から長くて1カ月ほどです。1時間の保育から始めて、徐々に時間を延ばしていきます。子どもが慣れないといった悩みも多いですが、子どものペースで慣れていくので見守ることが大切です。

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