保育園

保育園と幼稚園の違いを比較|迷った際の選び方や転園についても解説

2021.06.09
保育園と幼稚園、子どもを預けて働く上でどちらを選択すれば良いのか、分からない方も多いでしょう。この記事では、保育園と幼稚園の違いを詳しく解説します。保育園と幼稚園の選択を迷ったときの選び方や転園についても併せて解説します。

ぜひ、子どもの預け先を選ぶ際に参考にしてみてください。
管轄省庁と根拠となる法律の2つが保育園と幼稚園の大きな違いです。保育園は厚生労働省管轄、児童福祉法を根拠とした「児童福祉施設」の位置付けです。一方、幼稚園は文部科学省管轄、学校教育法を根拠とした「教育施設」として運営されています。

根拠法が異なることで、対象年齢、職員の保持資格が異なります。幼稚園は保育園に比べて、ひらがなの読み書きなど勉強面に関するサポートといった教育面の充実度が強みです。
保育園は、保育に欠けている状況の子どもを保護者の委託によって預かることを目的としています。厚生労働省管轄で児童福祉法を根拠法とし、新生児から5歳児までが対象です。保育時間は保護者の勤務状況によって異なりますが、原則8時間、最長11時間です。

先生は基本的には保育士の資格を持っています。費用は、世帯ごとの収入に合わせて自治体が決めています。給食も提供されるため、お弁当の心配もありません。開園日は年末年始以外、開園しています。
幼稚園は幼児の保育の保持に加え、心身の発達のサポートも設置目的です。文部科学省管轄で、学校教育法を根拠法としています。3歳〜小学校入学前までの子どもを預けることができ、原則保育時間は4時間です。

先生は幼稚園教諭免許を持ち、給食は任意で利用できます。費用は、公立では自治体が、私立では運営団体が決めています。保育園とは異なり、春休みや夏休みがあるのも特徴です。
管轄省庁が内閣府である認定こども園は、保育園と幼稚園の双方の特徴を併せ持った、教育と保育を一体的に行う幼保一体型施設です。0歳から小学校入学前までの子どもを預かることができ、給食も提供されます。

保育園や幼稚園との大きな違いは、幼児で保育にかける事由に該当しない1号認定の子どもの入園も可能なことです。
ここまでは、保育園と幼稚園、それぞれの特徴についてお話ししました。続いて、両施設のそれぞれのメリット、デメリットを解説します。
保育園のメリットは大きく分けると2つあります。1つ目は、0歳からの保育ができることです。働きながら子育てするママや、産後すぐに仕事復帰を考えているママにとってはありがたいです。

併せて預かり時間の長さも魅力的です。7時半ごろから18時ごろまでの長い時間を預かってくれるため、安心してフルタイムで働けます。
保育園の入園競争率が高くて入りづらいことはデメリットです。認可保育園は入園審査などもあり、入園が難しいことも事実です。保育園には制服がありません。従って、普段から着ている私服を保育園で過ごすために準備する必要があります。
幼稚園のメリットは、教育面が充実しているところです。年次が小さい頃から英語教育・体操活動などを通してさまざまな教育を受けることができます。また年長クラスになると、ひらがなの読み書きなど小学校入学に向けての準備を行います。
幼稚園のデメリットは、かかる費用の高さがあります。幼稚園は世帯収入にかかわらず、一律の保育料が請求されます。また、保護者が参加する行事も多く、フルタイムで働くママにとっては負担になることもあるようです。
ここまでは、保育園と幼稚園のそれぞれのメリット・デメリットを解説しました。では、実際に入園までにしなければならないこととはどのようなものでしょうか。保育園と幼稚園の入園までのスケジュールをお話しします。
保育園入園までのスケジュールは、以下のように進みます。

10月~:申し込み用紙配布開始
11月~12月:入園申し込み(自治体に対して手続きを行う)
1月~:就労関連書類の提出
2月末~3月:内定通知、園での面談、健康診断
4月:入園

保育園では、説明会の実施が春先であることに対し、実際に入園に向けて動き出すのは秋口からのスタートです。タイトであることが特徴です。
幼稚園入園までのスケジュールは、以下のように進みます。

6月~:見学会
9月~:説明会、願書配布(私立)
10月~:入園申し込み、面接(私立)
11月~:願書配布、提出、入園抽選(公立)
12月~:入園説明会、入園に向けてのグッズなどの準備
4月:入園

幼稚園は公立と私立で動きが異なります。私立の場合は面接が必須で10月ごろに行う場合が多いため、早いうちから見学を行い準備をする必要があります。

公立は入園希望者が多数の場合は抽選が行われるので、入園できないケースに備えておくことも大切です。
保育園か幼稚園どちらにするかで迷ってしまうパパ・ママもいるでしょう。大前提として幼稚園は3歳未満の子どもを預かることができません。迷ってしまった場合の選び方について解説します。
選ぶ基準の1つ目として、自宅から通える範囲の園をピックアップする方法があります。認可外保育園の場合、先着順で申し込みを受け付けている場合もあるので、夏の終わりくらいまでには見学を済ませておくと良いでしょう。
一方で、入園の条件を考慮して選ぶ方法もあります。例えば、共働きかどうかで基準が異なります。どちらか一方が専業主婦(夫)の場合は、認可保育園の選択の可能性が低くなります。

両親の就労状況などを点数に換算して行う認可保育園の審査では、どちらかが専業主婦(夫)である場合、入園が厳しくなるからです。
保育や教育内容の特徴で選ぶ方法もあります。保育園の中には教育に力を入れている園もあれば、幼稚園の中でも、生活面の充実を特徴としている園もあります。それぞれの園のカリキュラムを確認した上で、選択・判断するのも一つの方法です。
費用面から考えることもできます。保育園は世帯収入で保育料が決まります。一方で、幼稚園は世帯収入による変動はありませんが、公立の場合は自治体が、私立の場合は運営団体が保育料を定めます。

詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

ホイサク|幼稚園や保育園の費用はどれくらい?それぞれの特徴や違いなども解説|保育園とその近くの仕事をいちどにサクッと検索!
保育園から幼稚園へ転園する理由として、「引っ越しのため」であることが多いといわれています。一方で、保育園と幼稚園は生活リズムや保育内容が異なるため、不安に思う方もいます。以下で保育園から幼稚園への転園について解説します。
保育園から幼稚園へ転園する理由として、引っ越しや勤務状況の変化に伴うケースはもちろん、最近では小学校受験の対策を兼ねて転園するケースも増えています。小学校に入学すると送り迎えが少ないことから、小学校入学前までに親同士のコミュニティを作る上で転園することもあるようです。
保育園から幼稚園に転園すると、ひらがなの読み書きや簡単な計算など、小学校に上がって必要な教育を受けることができます。英語や書写といった習い事も充実しているため、一つの物事に特化した教育を受けたい場合でも対応が可能です。
保育園から幼稚園へ転園する上で注意すべきこともあります。費用面は世帯収入に問わず一律であるため、経済状況に合わせた園を選びます。

保育時間は保育園に比べて短く、長期休暇が春と夏にあるケースもあるため、共働き家庭の場合は延長保育や送迎方法を検討します。行事に保護者の参加を求められることが多いのも幼稚園の特徴です。

環境の変化で子どもはストレスを受けやすいでしょう。転園が必要かどうかは慎重に検討する必要があります。
幼稚園へ転園する上で、見ておきたいチェックポイントは以下の通りです。

・送迎や給食の有無
・延長保育の有無
・保護者参加の行事への参加可否
・長期休暇での子どもの預け先

幼稚園は教育を重視する施設であるため、就労している保護者のためのサービスは重視されていません。従って、その分をどのように補填していくかは検討が必要でしょう。
今回の記事では、以下のポイントに関してお話ししました。

保育園、幼稚園にそれぞれの強みがある
実際に入園を考える上では、保護者の就労状況や子どもの発達程度を考慮する必要がある
保育園から幼稚園に転園する際は、保育園で利用できたサービスの補填を考える必要がある

保育園や幼稚園を選ぶ際は、それぞれの家庭状況や子どもの発達程度、保護者の就労状況に応じた現実的な選択が大切です。子どもにとって今何が必要であるかを吟味した上で、保育園・幼稚園選びをすると良いでしょう。

ホイサクなら保育園を気軽に検索できます。近くの保育園探しに利用もでき、さらに保育園近くの求人も併せて検索可能です。育児と両立がしやすく、転職先も効率的に探せます。
←ブログ一覧に戻る