保育園

保育園は3歳からが入りやすい?幼稚園との違いや入園スケジュールも解説

2021.11.10
待機児童問題や「保活」の活発化など保育園入園のハードルが高くなる中で、3歳から通園を始めて職場復帰をしたいと考えている保護者が多くいます。

この記事では、3歳からの通園を考えている保護者向けに、保育園への入りやすさや幼稚園との違い、3歳から通園することのメリットを解説します。ぜひ、参考にしてください。
「0歳」と「3歳」が保育園に入りやすい年齢と言われていますが、地域性や保育園の状況によって傾向は異なります。入園を希望する園や地域の動向を事前に情報収集した上で、入園までの手続きを踏むことが大切です。
保育園に入りやすい年齢は「0歳」と「3歳」です。「0歳」は他の年齢と異なり、持ち上がりの子どもがおらず、ゼロからの募集となるため、入園の枠が広いことが理由としてあげられます。

「3歳」の場合は、保育士の配置基準の影響が大きいです。3歳からは保育士1人当たりが保育できる人数が増えます。したがって、1クラス当たりに受け入れられる人数も多くできることから入園しやすいとされています。
ここまでは保育園での通園を考えたケースについて解説しました。年齢ごとに入園のしやすさに違いがありますが、3歳以上であれば保育園以外の選択肢も視野に入ります。保育園と幼稚園の違いを理解した上で、入園を検討すると良いでしょう。

ここからは、保育園と幼稚園の違いを解説します。 
保育園と幼稚園では入園の条件に違いがあります。保育園の場合、「保育に欠けた状況」が入園の条件です。両親の就労や病気などがあげられます。一方で、幼稚園の場合は就労などの条件はありません。

また、保育園の中でも「認可保育園」の場合はさらに厳格な条件があり、両親の就労について自治体の認定が必要です。就労時間によっても保育園に預ける時間が変化します。入園の条件については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

保育園に入園できる条件とは?点数計算の方法・点数が足りない場合の対処法まで徹底解説
保育園と幼稚園とでは、入園できる年齢が異なります。保育園は0歳からの入園が多く、幼稚園は3歳から入園できる園が多いです。保育園では、生後57日以降であれば預けられます。

一方の幼稚園では、2歳児クラスがある園やプレ保育ができる園もあります。これらに対応している園は多くはないので、事前に受け入れができる年齢の確認が必要です。
保育園と幼稚園とでは、管轄が異なることから保育方針や設置目的などに違いがあります。保育園は厚生労働省が管轄している「児童福祉施設」として位置づけされていて、日常生活に関する教育などを行う施設です。

幼稚園は文部科学省が管轄している「教育施設」であり、小学校入学前までの「教育」を行う施設です。現在は保育園も独自で教育方針を掲げることがあり、保育園と幼稚園との違いがなくなりつつあります。こちらの記事でも詳しく解説しています。

保育園での教育って?幼稚園との違いや知っておきたい3つのこと
保育・教育時間の違いもあります。保育園は保護者の就労状況に伴う認定にもよりますが、一般的には原則8時間とされています。幼稚園は4時間以上程度ですので、保育園より短いケースが多いです。

しかし最近では幼稚園が保育時間を拡充するケースも多くなり、その差が縮まっている傾向です。こちらの記事でも詳しく解説しています。

保育園における延長保育は何時まで?利用料金・利用方法などを解説
保育にかかる費用も異なります。2019年10月より幼児教育・保育の無償化が始まりました。これは、3歳から5歳までの子どもにかかる費用が無料となる制度です。

保育園は認可保育園か認可外保育園か、幼稚園は公立か私立かで費用の仕組みが異なります。保育園の場合、認可保育園の費用は、自治体による世帯ごとの住民税の課税状況に応じた決定です。認可外保育園の場合は、園が独自に保育料を決めています。

一方で幼保無償化に伴い、3歳以上の保育料は認可、認可外を問わず無料です。幼稚園の場合は、公立幼稚園は無償化の対象のため、保育料はかかりません。食費などの雑費は保護者の負担が必要です。

私立保育園の場合は、利用料を園で独自に制定しています。幼保無償化の対象者は、保育料が無料です。対象外であってもひと月当たり2.57万円の支給があります。給食費などの雑費は別途負担です。こちらの記事でも詳しく解説しています。

幼稚園や保育園の費用はどれくらい?それぞれの特徴や違いなども解説
「給食」の提供や費用にも違いがあります。これは、預かっている子どもの年齢層や設置目的などが理由です。保育園は乳児を保育していることもあり、給食の提供が義務付けられています。

幼稚園は小学校から始まる義務教育の準備段階という位置づけから、給食の提供の義務はありません。代わりに各自お弁当を持参するケースや仕出し弁当を給食として提供しているケースもあります。
職員の免許や専門性にも違いがあります。それぞれの施設の設置目的や教育方針が理由です。保育士は「児童福祉法」に基づく国家資格で、0歳の乳幼児から保育をします。保育園は「生活の場」として日常生活に関する教育を中心に行う施設です。

一方で、幼稚園教諭は「教育職員免許法」に基づく資格で、定められた期間での更新が必要です。幼稚園教諭免許と保育士資格の2つを有する「保育教諭」もいます。
ここまでは、保育園と幼稚園の違いを解説しました。保育内容や対象の子どもの年齢が異なることによる費用や給食の有無などが保育園と幼稚園の違いです。

一方で、保育園の中でも費用や事業形態の違いから種類が分けられます。ここからは、保育園のおもな種類と特徴について解説します。
認可保育園は、施設設備や職員数など、児童福祉法にのっとって自治体が定める基準を満たしている保育園を指します。

認可保育園の中にも、市区町村が運営している公立保育園と、企業や社会福祉法人などが運営している私立保育園があります。国や地方自治体からの運営費支給を受けて運営している施設です。
認可外保育園は、児童福祉法が定める国からの認可は受けていません。「認可外保育施設」や「無認可保育園」とも呼ばれますが、中には自治体独自の基準を満たした「認証保育園」も含まれます。

認可保育園が保護者の就労状況に基づく利用時間を定めるのに対し、認可外保育園は保護者の就労状況を問わないケースもあります。認可外保育園は夜間保育や延長保育など、柔軟なスタンスのサービスを展開しているのが大きな特徴と言えるでしょう。
「認証保育園」の名称は各自治体で異なりますが、同様の制度は広がりを見せています。東京都の「認証保育所」は、都が独自に定めている制度です。13時間以上の開園・0歳児の受け入れ義務などが認定条件で、認可外保育園に比べて厳格です。

東京都の場合、保育園のサービス形態は主に駅前に設置しているA型と、小規模で家庭的な保育が特徴のB型に分類されています。
子どもが3歳を迎えると、入園を検討する上でさまざまなオプションが選択可能です。保育園であれば幼児クラスに、幼稚園であれば年少クラスに入園します。認定こども園の選択肢もあるでしょう。ここからは保育園に絞り、3歳から保育園に入るメリットを解説します。
幼保無償化は基本的に全年齢の子どもが対象ではありますが、完全に保育料が無料になるのは3歳以上の子どもです。0〜2歳の場合は世帯収入などの制限があるため、全ての世帯が保育料無料となる対象とは限りません。
保育園では、他の子どもとの集団生活を通して社会性を身につけます。3歳までに他の子どもと関わったことがない場合は、子どもや保護者にとって不安でしょう。

一方で保育園に通うことで他者との関わりに楽しみを覚えて、今後の人間関係の形成に大きく関わる側面もあります。
保育園の入園スケジュールは、入園のタイミングによって準備を始める時期やスケジュールの進行速度に違いがあります。現状、多くの子育て世帯が1歳もしくは3歳での入園を検討しています。

また入園に向けた準備は申請する保育園・地方自治体によっても異なるので、事前の確認が必要です。以下で解説します。
4月入園を考えている場合は、10月をめどに入園申請の動きが始まります。入園申請方法などについては自治体によって違いがあるので、事前の確認が必要です。スケジュールの一例は以下の通りです。

・10月:申込用紙の配布開始
・11〜12月:入園申し込み(各自治体か園の窓口へ)
・1月:就労状況届けなどを提出
・2月末〜3月:内定通知、園での個人面談、健康診断
・4月:入園

入園までのスケジュールを組み立てる上で、入園申請などの手続き関連の日程は余裕を持って行うことが大切です。もしも認可保育園に入ることが難しくなってしまった場合の対応も、検討しておくと良いでしょう。
ここからは、年度途中の入園に関して解説します。なお、利用希望開始月を「9月」とした場合のスケジュールの一例は、以下の通りです。

・7月15〜20日:お住まいの各自治体へ申し込み
・7月中旬〜下旬:入園審査・入園調整
・7月末:入園内定の場合、利用希望月の前月末に連絡がある
・8月:保育所と日程調整の上、面談・健康診断
・9月:入園

年度途中の入園の場合は、毎月1日の入園が基本です。各種申請が必要となります。申請の締め切りは、利用開始希望月の前月の15〜20日です。なお、保育園の欠員状況は希望する保育園のある自治体に問い合わせができます。
今回の記事では、以下の事項について解説しました。

・3歳で保育園へ入ることは、保育士の配置基準の影響もあり、比較的入りやすい
・保育園と幼稚園では設置目的や教育内容の違いがあるので、比較・検討すると良い
・3歳からの入園は、幼保無償化の対象であることや子どもの社会性が身につきやすいことなどのメリットがある

3歳から保育園に入ることは、他の年齢に比べて定員の影響を受けにくく、入園がしやすいです。一方で、子どもに集団生活の経験がない場合は、大き
子どもにもな生活環境の変化に伴う子どもの表情や行動に注視することが必要になります。
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